自炊について(ときどき更新)

自炊は金が掛かるのか、お得なのか。つまらない議論だ。同じクオリティなら自炊が安い。同じメニューで同じクオリティの素材なら。

 

 

安く作れるかはまた知識の問題である。

貧困家庭の食事が糖質に偏りがちだというのは、まさしくそういう問題だ。

安く作るにあたって極めて安易な方法しか知らないので、栄養に問題のある方法でしか安く食事を準備できない。料理は知識と技術が必要な教養なのである。

教養とは教育であり、教育とは金である。

幾らかお金に余裕のある人の方が、節約メニューを作れるものなのだ。作る必要がなければ作らないだろうが。

 

健康への影響と価格のバランスを収入に応じてどうとっていくか。

価格差が味に如実に影響するものと、そうでもないもの。量を使うもの、使わないもの。見切り品でも問題ないもの、味の落ちるもの。

 

例えば

 バターとマーガリンは全く別のものなので妥協すべきではない。マーガリンはバターの代用にはならない。マーガリン使うくらいならレシピをあきらめたほうが良いだろう。中所得者以上におすすめなのが業務用のカルピスバターだ。またマーガリンはバターよりも体に良くないと言われる。しかしバターが体に良いということもない。

 醤油は妥協してもいいと思う。しかし使用量は煮物以外僅かだ。舐めて比べてみると、旨味が違うが、全くの別物という訳ではない。

 サラダ油は揚げ物をしない限り、平均大匙一杯もあれば足りるわけで、値上げに焦る必要はない。

 オリーブ油は料理好きあるいは中所得者以上のためのものだ。地中海系の料理には絶対に必要だし、エクストラバージンでなければならない。エクストラバージン以外は味も香りも全く劣るため使用する価値がない。オリーブ油の香りは開封すると急速に劣化するので、割高でもすぐに使いきれる量を買いたい。そういう意味でも中所得者向けである。

 料理酒は合成清酒でなければいいと思う。加塩されたものは酒税分安いが、塩加減が難しくなる。

 みりんは本みりんが良い。使用量も考えるとお金のかけどころか。

 酢。穀物酢でいい。種類によって味は全然違うが、美味い不味いではなく、赤味噌白味噌のように、別の種類の食べ物と考えるべき。

 塩はよほどこだわりがなければ一番安い奴で良い。カツオのたたきを塩で食べるときとか・・・。

 砂糖は安いもので良い。サラサラしたものが使いやすい。色がついてるものは舐めると確かに味が違うが、料理にするとあまり気にならない。こだわりによって使い分ける。

 トマト缶。実はけっこう味が違うが、安くても美味しい料理はできる。

 パン。本当にピンキリなのと味の好みがある。値段が値段なので妥協せざるを得ない。好みのパン屋が見つかるまで根気よく探そう。自分で焼くと粉とイースト代だけで安くて美味しくできるが、オーブンがいるので結局所得がいる。

 米。個人的にこだわりはない。外食するととても不味い米に当たることがあると思うが、中々一般のスーパーでそこまで不味い米もないと思うし、値の張るものなので、米好き度合いと財布の具合で判断されたい。

 パスタ。噛んだ時の味わいに明確な差がある。難しいのは見た目や原料で良し悪しを判別するのは不可能な点(乾麺にはデュラム小麦のセモリナ以外の原料はない。但しラザニアとかニョッキなどは副原料があります)。無数のメーカーとブランドがあり、食べてみないと分からないけど、バリラディ・チェコは間違いない。そしてちょっと高い。OKスーパーで安く売っているのでお勧めだが、ソース重視なら妥協してもいいかも(わたしはやだけど)。

 豚肉。アメリカ産と国産で味が違うかたいうと、正直低級品は変わらない。原産国の問題ではないが、臭みのあるなしはある。良いお店を見つけたい。

 鶏肉。国産しか買ったことがないが、国産の中でも、デパ地下の鶏肉専門店の肉はうまい。高いと言っても他のお肉と比べたら安いので、特別な日に買うのは良いかもしれない。

 羊肉。ほぼNZ産しか売ってない。ライフのサフォーククロスラムというのは美味しいです。

 牛肉。安い肉と高い肉は別の食べ物だが、一番高い肉よりA3~A4が一番おいしいのではないでしょうか。肉類は結構買う場所が大事で仕入れの良し悪しが出ます。

 魚。安い魚は旬で美味しい。見切り品は全くお勧めしない。特に買う場所が大事。

 缶詰。見切り品が一番おいしいそうですよ。

 ハムソーセージ類。肉と塩と香辛料(と砂糖)だけで作られたものが美味しいけど、原材料の種類が少なければ少ないほど高い。生ハムは豚肉と塩以外が入っているものは絶対オヌヌメしない。ソーセージはそうでなくても。

 赤い卵と白い卵。味は違うだろうか?基本腐らないので多めに買ってもおk。

 野菜。特に買う場所が大事。値段も違えば、鮮度もまるで違う。高級スーパーはさすがの鮮度だが、一般のスーパーに関して言えば高いからと言って良いものを売っているわけではない。

 紅茶。スーパーでは碌なものは手に入らない。ダージリンの香りは紳士の特権であり、本物はダージリンと銘打った安物とは全く異なる。

 緑茶。値段と味は比例する。イオンのトップバリュセレクト100g/¥698~が意外と美味しいと思う。イオン自体は嫌いだけれど。

 

 それぞれ高価な一級品があり、ここで述べたことは必ずしも中らない。個人の感想です。

 

同じ値段で何を買うか? -そもそも料理しない人の考えること-

 同じ500円でスタバに行くかスーパーに行くかをバーターにかけるのは論外として、値段を量との関係で考えるのか、それとも栄養価との関係で考えるのか、そこに大きな乖離があるように思う。

 袋麺にお湯を注いでふやかせば、150円でおなかは膨れるが、体は弱る(ビタミン類やたんぱく質がない)。3食で450円だ。

 450円あれば、同量程度の焼きそば(安物で3食分150円)に、キャベツ(50円)、豚肉(150g150円)、もやし(40円)、人参・ソース他(60円分)でなかなかの栄養価になる。肉が少ないと思うかもしれないが、肉類は1日当たり100gあれば栄養的には十分だろう。大体カップ麺には謎肉は20gも入っていない。

料理楽しいっていうだけのお話

 食べるより作る方が楽しいかも知れない。食べるのは出来を確かめ、まだ知らぬ味を取り入れるためかもしれない。

 

 肉を焼くのは楽しい。大きい肉ほど楽しいから、つい安い肉の塊を買ってオーブンで焼いてしまう。でも安いお肉はやっぱり美味しくない。特に牛肉。安い肉を美味しく焼く方法とか色々あるけど、まあ美味しくない。

 柔らかくする方法はある。最近のお気に入りは表面に油を塗ってから100度とかの低温のオーブンでじっくり焼く方法。これは確かに柔らかく、肉汁の流出も少なめ。

 とはいっても安い牛肉から臭みが消えたり、刺しが入るわけではないので、ローストポークがお薦めである。ローストポークはこの季節、ハムの代わりに冷やし中華にも使える。

 


www.youtube.com

 「ハムってなんかテンション上がんなくないすか?」

 

 少し違うかもしれないが、これは狩野英孝の名言だと思う。冷やし中華を作る料理動画なのだが、前述の理由でかれはハムを省いて、代わりにお稲荷さん用の煮締めたお揚げを用いるのだ。さらに彼は大根おろしを乗せる。素晴らしい発想力。

 

 こうなるとすぐに中華麺ときゅうりとトマトと大根とを買いたくなるものである。そしてスーパーには様々な食材が売られている。あれもこれも作りたい。実際作ることはできる。チャンスはMAXで一日三回だ。

 絵描きなんかだとそうもいかないのだろう。あれも描きたいこれも描きたいけど一日一枚というわけにもいくまい。料理の場合はそれが出来てしまう。それが出来てしまうがゆえに食べきれない。何日も同じものを食べることになるのです。

 

 私が作る料理はおいしいのか。

 これは難しい質問だ。概ね美味しいとは思っている。最近開発した新レシピは、味付けに沙茶醤とXO醤に梅干しを合わせた肉野菜炒めだ。美味しいと思うが、私以外に食べた者はいないのだから、客観的な評価は謎。

 食べてもらわないと作り甲斐がないのではないかという疑問を持つ方もおられよう。答えはNOだ。売れなくても絵は描き続けるものだし、料理は作り続けるものだ。誰も聞いていないからこそ鼻歌を歌うものだ。

カヤトーストを食べる、8km歩いて団地を眺める。

 唇がひりひりする。顔や腕が火照る。七月の晴天に都庁前から方南町まで散歩に出たからだ。私はグーグルマップに行ってみたい場所—主に飲食店—を積んでいて、休日に出かけて消化している。そして目的地へ行くのに散歩を組み合わせることにしている。

 特に目的はないが、海の日を含む三連休の前後に一日ずつ休みを取って五連休としていたので、散歩に出ることにした。外出するのも億劫なれど、いざ外出すると歩いているだけでいい気分である。

 海の日の昨日は、リストからカヤトーストなるシンガポールのファストフードを提供する店を選んだ。最近ずっと胃腸の調子が悪く、一人前食べるのが辛いので、消去法で軽食を選んだのであった。

yakun.jp

 カヤジャム(ココナッツとパンダンリーフのジャム)と薄切りのバターをトーストで挟んだもので、温泉卵をディップしながら食べるのが朝食の定番だそうである。うまっ!激うま~💛という程ではないが、たい焼きくらいのつもりで軽くつまむにはちょうどいい。ファストフードとしてはクオリティの高いほうに思える。ラクサシンガポールチキンライスも手軽な値段で食べられるので、今度食べてみよう。

 

 さて、都庁前でカヤトーストを食べたあとは西へ向かって歩く。目指すは中野区方南町。これといった目当てはないが、入居を検討していたURやJKK(東京都住宅供給公社)の物件がどんなものか見てみるつもりだ(私は物件探しをするのが好きで、よくスーモとか内見系YouTubeチャンネルを眺めている)。URやJKKは供給に限りがあるが民間賃貸より段違いにお得なのでとてもお薦め。新しめな物件は設備が良い(床暖房があったり、単身向けでも三口コンロがあったり)し、広大な敷地に建っているので景観も良く、窓を開けば隣のおうちということもない。

 ということで、コンフォール中野新橋、コーシャハイム杉並和田、コーシャハイム中野弥生町を経由して方南町まで歩く。

 新宿中央公園を抜けて、首都高中央環状線を超えるとあとはひたすら住宅密集地である。別に何もない。一戸建て、恐ろしく古いアパート、福祉作業所、学校、駐車してあるキッチンカー、お揃いの自転車に乗っている白人男性二人、ホースで水をかける父と子供たち・・・それらをただ眺めるだけである。

 途中コンビニでデカフェ生茶を発見し購入した。これは不味い。うっすい緑茶であるが、緑茶の甘味などはなく、高温で淹れた緑茶にある渋みだけが薄くのこっている。

 そんなお茶を買ったコンビニの近く、最初に着いたコンフォール中野新橋は27戸しかないURとしては超小型の物件である。珍しく外観もお洒落で、1F限定でローズマリーの似合うお洒落な専用庭もある。周囲は住宅が密集しており景観は良くない。東向きのお部屋は午後になるととても暗い印象。

コンフォール中野新橋(東京都)の賃貸物件|関東エリア|UR賃貸住宅

 

 コーシャハイム杉並和田はごく普通のマンションの外観である。南側は川を挟んでマンションで明るい。西側は広い芝生広場になっていて明るく景観も良さそう。ただし芝生広場はどうやら新興宗教の施設のようである。東側は樹木に覆われた公園だが、東側の宿命として午後は暗いだろう。あんまり好きじゃない。

 

 コーシャハイム中野弥生町は新しめのマンションである。高台に位置し全方位で景観がよさそうであるが、南東側の丸の内線車両基地の影響は不明。公園側の棟は特に景観が良いだろう。

 

www.to-kousya.or.jp

 

 終着地の方南町は、駅前だけかなりローカルな雰囲気の街である。方南通り沿いの短い区間だけアーケードがあり、昭和感が強いがとても短い区画だけである。わざわざ観に行くような商店街ではないが、そういう商店街に出会えるのも、目的を定めない散歩の魅力である。

 

おさんぽ距離:約8㎞

 

 会社で同僚にどこへ行っていたのか聞かれたら、おさんぽくらぶで散歩に行っていたと答える。

エルデンリングの歴史物語(考察)

エルデンリングの物語

 

 エルデンリング*1の世界は、現在世界を律している「黄金律」と「星と月、冷たい夜の律*2」に代表される反体制派との覇権争いを巡る物語。物語の舞台、狭間の地*3は、物語以前にも、いくつかの神々が夫々の見出した律、あるいは彼らを見出した律によって支配されてきた。各所に散らばる古代遺跡がそれを物語っている。

 

大いなる意思と獣と指と神と王と

 この世界では生命の在り様は律によって定められている。律はその時代(eld)のエルデンリングを宿した神によって幻視される。エルデンリングは大いなる意思によって送られた、エルデの獣が変化したものである。一つの獣には一つの律があり、神が幻視することで世界に適用される。大いなる意思は直接的には世界に干渉せず、神へ神人(次代の神の候補。)の時に二本指派遣し、それを通じて神に指示を与える。指は動くことができず、また話すこともできず、手話のごとく空中に綴られる秘文字を指読みに読ませることを通じてその意志を示し、また従者として影従の獣を神に与える。王は神の配偶者であり、神人の子を為すほか、狭間の地を実力で平定し律を広める。神や神人や王は、エルデの獣以前からの在来の人々でも律のもとに生まれた人でも構わない。

 このように大いなる意思を頂点にした階層構造があるが、それぞれには別個の意思があり、必ずしもその思惑は一致しない。とくに神や神人は複数が並び立つことがあり、互いに争うことが繰り返されている。

 現在の律は黄金律であり、その幻視は黄金樹である。黄金樹や苗木が透明で実態が無いのは幻だからである。原初の黄金律の元ではエルデの獣(透明な幻。首の無い竜のような姿で、人の腕を持ち、鰓のような翼が多数あり、尾の先には根がある。律たる概念の具現であったーエルデの追憶)のように生命は交じり合い、人にも翼や尾や角があったが、黄金律(生命の在り様)から運命の死が取り除かれ以来、生命は交じり合うことが無くなった。死んでも死にきれず、黄金樹に戻り(還樹)再誕することが無くなったからであろう。

 かつては夜の律、腐敗の律、竜王の仕えていた律などがあった。

 

黄金律以前の時代

 かつて、女王マリカが神となる前には、狭間の地に夜の律が運命を司る永遠の都があった。

 しかし永遠の都は大いなる意思への反逆を企てたことで、その怒りに触れ、悪意の流星と暗黒の落とし子アステールにより地下深くに滅ぼされ、黒い月と夜空を失った。その跡は、狭間の地の中心に巨大なクレーターとして残っている。

 生き残った永遠の都の民は狭間の地の内外に散らばり、外に出た者の中には稀人の地で稀人に、残った者の中には巨人たちの山嶺で星見になった者がいた。星見は後の魔術師たちであり、星見の少女レナラは満月の魔術を見出し、僅かな騎士たちと共にカーリア王家を興した。

 

黄金律の来訪

 永遠の都が滅亡した後、大いなる意思は黄金の流星と共にエルデの獣を送り、獣がエルデンリングになった。稀人のマリカがその宿主となり、幻視の器となった。すなわちマリカの視る幻が黄金樹(Eldtree)であり、黄金樹を通じて狭間の地の生命の在り様を司るのが黄金律である。黄金樹が現れたとき、狭間の地のすべては黄金樹の敵だった。そして黄金樹に祝福された者たちによって狭間の地が平定されたとき、黄金律が狭間の地の律となった。

 原初の黄金律において、黄金はより生命に近く赤みを帯びており、銅(あかがね。赤金。)色だった。生命は交じり合う坩堝の様相を呈していた。人々にも角や尾が生え、炎を操っていただろう。かつての黄金樹は豊穣であり、恵みの雫をもたらしたが、それはつかの間のことだった。

 

原初の黄金律

 女王マリカは王に戦士ホーラ・ルーを迎え祝福を与えた。以後ホーラ・ルーはゴッドフレイを名乗った。マリカらは巨人戦争を始め、黄金樹を焼きうる巨人の火を封じた。そして輝ける黄金樹の時代が始まり、黄金樹の麓にローデイルが築かれた。

 黄金樹の時代、ゴッドフレイの黄金の軍勢-坩堝の騎士を配下におく銅の黄金律の-は狭間の地全土の平定に向かった。

 その戦いの中、宵目の女王率いる神肌の使徒たちとの戦いが起こった。宵目の女王もまた、次代の神の候補である神人として、二本指に選ばれていた。使徒たちは黄金樹の原初、坩堝にも似た人ならぬ諸相ーおそらく坩堝そのもの-を身に宿し、女王の持つ神狩りの剣のもたらした黒炎を操った。しかし宵目の女王はマリケスに敗れ、マリカがマリケスに依頼し、運命の死は黄金律から取り除かれ封印されてしまった。

 マリケスは、エルデンリングを宿すにあたり、マリカに与えられた影従の獣である。原初の黄金律から運命の死を封じた。運命の死が取り除かれた黄金律は、赤みを失い坩堝とは異なる現代の黄金律となった。生命は交じり合うことなく、死ぬこともなくなった。女王は永遠の女王となった。黄金樹の豊穣たるはこの時終わったのだろう。

 そしてマリカから黄金律ラダゴンが生じた*4

 

ゴッドフレイの追放

 その後にマリカとゴッドフレイとの間に3人の子、黄金のゴッドウィンと角のある双子祝福のモーゴッドとモーグが生まれた。原初の黄金律の特徴である角や翼があったことから、双子は忌み子とされ封印された。

 ゴッドフレイの征服戦争の過程で、赤髪の英雄ラダゴンは2度のリエーニエ戦役に参戦し、カーリア王家と和睦し、女王レナラと婚姻し、3人の子、ラニ、ラダーン、ライカードをもうける。

 このとき、ラダゴンはカーリア王家で魔術を学んだ。運命の死を除かれ不完全となった黄金律に、夜の律の理を導入する黄金律原理主義を創始し、原初の黄金律の完全を目指したのだ。ここで原理主義とは律を扱う学問を意味する。

 子のうちラニは母に手を引かれ冷たい月=暗月=黒い月に出会い、森の奥で出会った雪の老魔女にも師事している。またラダーンは白王から重力の魔術を習った。

 

 ゴッドフレイの進軍は続いた。嵐の王を倒し、リムグレイブ地方東部に到達したとき、マリカはゴッドフレイとその戦士たちから祝福を奪った。そして瞳が色褪せたときに狭間の地から追放すると宣言し、外征を命じた。さらに進軍して啜り泣き半島へ到達したとき、いつか祝福を返し、狭間の地に戻りエルデンリングを掲げることができることを約束したのだ。既に世界が壊れることを予期していたことになる。

 ついにケイリッド北部でゴッドフレイの戦いは終わった。瞳が色褪せ、褪せ人となったゴッドフレイの黄金の軍勢は狭間の地を去った。後にゴッドフレイは狭間の地の外で死んだ。

 

黄金律原理主義の時代

 ゴッドフレイが追放されたのを受け、ラダゴンはレナラを棄てローデイルに帰国し、第二代エルデ王となる。帰国の途上、ラダゴンは黄金律の探求を宣言、黄金律原理主義を創始する。マリカ=ラダゴンは双子のミケラとマレニアを産む。ミケラは永遠に幼く、マレニアは生まれながらに腐敗の宿痾を抱えていた。初めて障害のある子が生まれたことに黄金律の弱まりを感じないでもない。

 残されたレナラは心を壊してしまう。ラダゴンから与えられた琥珀(古い黄金樹の雫で古い生命の残滓、力を宿している。)の卵を用いて生まれ変わりの秘術に耽るようになる。

 この黄金律原理主義の時代、ラダーンは若き日に習得した重力の魔法で、サリアを襲った降る星にただ一人挑みこれを砕いた。そして以来星の運命は封じられた。星月夜の律において星とは降る星であり、重力に縛られてしまっては律も動かない。レナラと星を失った夜の律は黄金律原理主義によって再び抹殺されたのだ。

 ミケラはマレニアの宿痾である腐敗を抑えるべく、黄金律原理主義を棄て、無垢なる黄金を創始する。無垢なる黄金による新しい黄金樹が、外なる神の律である腐敗を抑えるはずだったが、後にミケラがモーグに攫われたことで無垢金の聖樹は育たなかった。

 

死の刃の陰謀の夜

 マリカの九人の子供から、ラニ、ミケラ、マレニアの三人だけが夫々の二本指に神人として見出された。二本指に操られるを良しとしないラニは死の刃の陰謀の夜を引き起こす。死のルーンの欠片を盗み出し、自らの肉体と黄金のゴッドウィンの魂を殺害したのだ。実行部隊は死の刃と呼ばれる女性だけの稀人の一味。永遠の都の民の末裔だった。陰謀にはライカードが助力しており、稀人を呼び寄せたのは同族たるマリカであろう。ラダゴンラニにとっては母を利用し捨てた憎い父であり、マリカにとっては双子を忌み扱いしてでも黄金律にしっぽを振る犬であったろうから。

 陰謀の後、運命の死はマリケスによって、二度と盗まれぬようその体内に再び封印され、時の狭間にあるファルム・アズラに隠された。ファルム・アズラは太古に永遠の古龍とその神が築き、隕石により滅びた文明の遺跡である。運命の死を持ったマリケスは全てのデミゴッドから恐れられ、手出しを受けなかった。

 

エルデンリングの破砕

 そしてマリカはエルデンリングを砕いた。狭間の地の外の稀人の地で作られた槌で。ラダゴンは修復を試みたが失敗。エルデンリングの欠片はマリカの子供=デミゴッドたちに渡る。マリカは黄金樹に罰として囚われ、世間からは隠れたといわれるようになる。実際にはリングの幻視を宿すもの=神の後継が他におらず、黄金樹の存続のためマリカを逃がすわけにはいかなかったのだろう。黄金樹はその種子を各地に飛ばし、子孫を残そうとした*5

 エルデンリングと共にマリカ=ラダゴンも半ば砕け、以来壊れかけたままである。

 マリカはエルデンリングを砕くことで、黄金律の犬であるラダゴンを砕き、黄金律から子供たちを解放したかったのだ。神にでも王にでもなれるように。

 

 大ルーンを手にしたデミゴッド達は破砕戦争を起こした。ゴッドウィンの子孫は王都を追われ、以後モーゴッドが王都を守り続けている。モーグはミケラをさらって地底へ隠れた。ラニは心失った母に大ルーンを棄て、自らの指から逃げ隠れた。ライカードは火山館で与えられた力を奪い合うを拒み、自ら大蛇に食われた。最後にケイリッドの野で星を封じているラダーンと腐敗のマレニアが相打った。それからラダーンはマレニアの腐敗によって正気を失ってさまよい続け、瀕死のマレニアは命からがら聖樹に連れ帰られたあと眠り続けている。もしかしたらマレニアは星の運命を解放したかったのかもしれない。サリアの直下には攫われたミケラのいるモーグウィン王朝がある。

 

 神人をすべて失った大いなる意思は、デミゴッド達を見捨て、褪せ人たちに再び祝福を与えるようになる。デミゴッド達にはできない、律の修復を行わせるために。そして長い時を経て死んでも死に切れぬ褪せ人たちが蘇り、狭間の地を目指すようになる。

 

褪せ人の時代(本編)

 それから長い時が流れ、褪せ人たちを円卓の幻視で導く、かつてのマリカの二本指に律を修復する褪せ人がついに訪れた。褪せ人は黄金樹を目指し、デミゴッド達を倒した。星砕きのラダーンを倒し、封じられていた星の=ラニの運命までをも再び動かした。

 大ルーンを集めたその褪せ人は、しかし黄金樹に拒絶された。エルデの獣は、黄金律ラダゴンは、もはや褪せ人が黄金律原理主義あるいは黄金律そのものを引き継がないことを恐れたのだろう。黄金律に運命の死が戻り、分け隔てない死が訪れるか、あるいは全く異なる律に取って代わられるのか。黄金樹は保身のため大いなる意思と二本指に背反したのだ。

 

 その褪せ人の旅の傍には、霊体となって狭間の地をさまよってきたメリナという少女がいた。メリナは、黄金樹にたどり着いたことで、生前の記憶と母から授かった使命を取り戻す。その使命*6とは自らを種火として、かつて封じられた巨人の火で黄金樹を焼くことである。

 そして黄金樹は焼かれた。マリケスも敗れ、運命の死が解き放たれた。黄金樹はもはや褪せ人を拒めず内部への侵入を許した。そこで黄金樹に囚われていた黄金律ラダゴンは敗北し、エルデの獣も倒された。

 最後の褪せ人は遂にエルデの王となった。

 そこに再び自らの運命が動き始めたラニが、自らを付け狙っていた彼女の二本指を倒し、壊れかけのマリカにたどり着く。ラニによってマリカは修復されることなく消滅した。ラニは、かつてのマリカの願いの通り、自らの意思によって夜の律の神になった。そしてラニは夜の律と共に狭間の地を離れた。狭間の地に律はなく、見ることも感じることもできないただ遠くに夜の律がある、星の世紀が訪れたのだ。

*1:時代の輪の意か。

*2:ラニの言葉。関係ないがゴッホの星月夜を想起させる。以後夜の律という。

*3:何と何の狭間なんでしょうね

*4:生じた時期に確固たる自信はない。

*5:生命が自らの終末を悟ったかのように。フレーバーテキスト

*6:普通は指巫女の使命だが・・・かつて焼かれた記録がある指巫女はベルナールの指巫女のみ?

知性は隠せない2

 かつて、知性は隠せんとタキシード仮面は言った。

 

 ヴィトンの財布を持ち、アップルウォッチを巻いて、レクサスに乗っているとか誰も聞いてもいないことを吹聴している人が職場にいる。気さくな性格で、他にもヴィトンを持っている人がいると「あ、僕もヴィトンの財布使ってるんですよ。」と何度も同じ話をしている。私は貴方のプライベートには一切興味がりませんという態度を示しているので絶対に話を振ってこないが、大きな声で話すので、そのような会話を何度か耳にしたことがある。

 他にこんなことも言っていた。

投資信託というものはネットで買った方が安いが、私は敢えて窓口で購入しているんです。プロの意見というものを聞きながら安心して買いたい。」

 これには話しかけられていた人も返事に困っていた。。

 活動的な性格で、奥さんと一緒に良く色々な所へ旅行へ行くそうだ。USJへ行ったとかそんな話をされているのがよく聞こえてくる。

 仕事についてもあの課は動きが悪いだのなんだの、とにかく批判する機会を常にうかがっている。人の悪口は平然と言うし、上司をネタにした同じ小話を繰り返す一方で、役員との意見交換会では会社における規律の重要性について、時間厳守・上司に失礼な態度をとるなんてとんでもない・今の若手は距離感がオカシイなどと、前職での経験を生かした興味深い意見を表明していた。

 

 ときどき私は、道化を演じているだけなのだろうかと疑ってしまう。しかしその演技から学び取るべきことを見出せずにいる。

知性は隠せない

 かつて、知性は隠せんとタキシード仮面は言った。

 

 ヴィトンの財布を持ち、アップルウォッチを巻いて、レクサスに乗っている人が職場にいる。気さくな性格で、他にもヴィトンを持っている人がいると「あ、僕もヴィトンの財布使ってるんですよ。」と話が弾んでいるようだ。私はブランド物を持っていないのでそういう話になったことが無いが、その人は声量があるので、そのような会話を何度か耳にしたことがある。

 他にこんなことも言っていた。

投資信託というものはネットで買った方が安いが、私は敢えて窓口で購入しているんです。プロの意見というものを聞きながら安心して買いたい。」

 話しかけられていた人の返事は聞こえなかったが、資産運用に関しても真剣に考えているらしい。

 活動的な性格で、奥さんと一緒に良く色々な所へ旅行へ行くそうだ。USJへ行ったとかそんな話をされているのがよく聞こえてくる。

 もちろん仕事についてもよく考えている。案件をスムーズに処理するために建設的な意見交換を課内で頻繁に行っている様子だ。仲の良い上司にも気さくに話しかける一方で、役員との意見交換会では会社における規律の重要性について、前職での経験を生かした興味深い意見を表明していた。

 

 30代後半の脂の乗った時期、職場でも注目の存在だ。

電力料金を比較してみた(エクセルで簡単)

 電力会社を変えると電気代が安くなるらしいということは知っていたが、手は付けてこなかった。携帯は格安に変えていたのに。最近ようやく重い腰を上げて、変えてみることにした。

 検討したことのある人はすでにご存じかと思うが、エネチェンジとか価格ドットコムとかの比較サイトがあって、キャッシュバック特典などを得ることができるところまでは、誰もがすぐにたどり着けると思う。仕組みはネット回線とかと同じだ。

 比較サイトでは先月の使用量を入力すると標準的な年間使用量から安い電力会社をランキング形式で出してくれる。月ごと12か月分入力することもできる。

 ただ私の場合、冬は暖房にガスを使っているので標準的な使用量と合わないし、年ごとに電気代も結構変わる気がしたので、自分の過去2年分の使用量を、各社の料金表に適用して比較することにした。

 

 ちなみに頑張って精度を挙げて比較してみたものの、以下の3点から、あまり頑張って比較するよりは、とりあえずエネチェンジで安く出たところに変えてしまうのが最も合理的だと思う。

・どこだろうが東電よりは安い。損はしないのだからさっさとやる。

・電気代そのものよりは、キャッシュバックと、セット割りの差が大きい。だから複雑なプランのことはあまり考える必要はない。

・手続き簡単

 

 それでも少しでも抑えたいとか、大電力を消費するとかならエクセルで試算する価値はあると思う。年間数千円とか1万円くらい安くなるかもしれない。

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ほんとは色なんか付けませんよ

 各社の算出式は基本同じなので1セル入力すればあとはガーっとドラッグすればいい。基本料と120kwhまでの単価、120~300kwhまでの単価、300kwh以上の単価が設定されている。

 

ここにB7セルの数式貼っておきますね。( ˘ω˘ )

=B$2+120*B$3+IF($I7>300,180*B$4,($I7-120)*B$4)+IF($I7>300,($I7-300)*B$5,0)

 

 なお、燃料調整費と再エネ賦課金はどこの会社でも同じなので計算しない。

 各月の使用量は東電のwebサイトで過去二年分が確認できた。料金表も各社のwebサイトで。これは手入力。定額プランもわずかながらあるが、これはもっと簡単で糞高い。

 どこの会社で計算するかはエネチェンジでとりあえず今月の使用量から出たランキング上位数社でいいと思う。ちなみに時間帯別プランとかもあるが何時にどれだけ使ったかなんて知る由もない。

 

 やってみて思ったのは、大手キャリアから格安SIMにするみたいに毎月何千円も安くなるなんてインパクトはないので、皆の口に上らないのも納得だなという。

 ガスはもっと差がなさそうなのでやる気なくなってます。

年金(企業型確定拠出年金、ideco)をデータから考察する

 ここ数年株式市場が好調で、自分も仕事辞めて一旦落ち着いて生き方を考える時間を、モラトリアムを・・・なんて浮足立っている人も多いのではないでしょうか?まあ私のことなんですが。

 

人生の夏休み

 

金利生活

 

なんて甘美な響きでしょう・・・。w

 

 別段株で大儲けしたわけではないのですが、市場に連動して確定拠出型年金も当然好調でして、仮に年利20%で年金を毎月2万7500円を積み立てていくと退職する頃には数億円になるわけだから、退職するまで生活できればそんなに働かなくても・・・なんてね夢を見てしまうわけです。年率20%が続くなんて夢物語ですが、でもでもここ数年の調子なら年利20%も楽勝という危険な気分になっています。

 

※この記事は貴方個人に投資を薦めるものではありません。社会的な関心を綴ったものです。

 

 そんな今日この頃ですが、先日、社員の皆さんの確定拠出年金の運用状況みたいなのが社内メールで流れてきまして、同僚たちの運用状況を垣間見る機会がありました。脳死MSCIコクサイに全額投入している私は圧勝ムードで、退職間際の人以外はみんなもそうしていると思い込んでいたのですが、蓋を開けばと随分と夢の無い評価損益率の人の多いこと。それに損益が二極化しているようです。(ワガシャの状況は後日考察予定)

 そこで世間の人はどうやって運用しているんだろうと気になって、ちょっと調べてみました。

 

分析対象(2020.3時点のデータです)

www.pfa.or.jp

 

前提、私の認識

・確定拠出型年金の仕組みは知っている。

・株価は変動が激しいが、預金や債券より収益率が良い。

・例えばS&P500指数はリーマンショック直後でも過去25年間の年平均投資収益率は10%以上で、長期的に株が下がったことは歴史上ない。

・そういうことで株式市場は長期的には安定成長し、かつ他の投資より収益がい良いことが分かっているので、それを利用した仕組みとして確定拠出型年金はアメリカで1978年に誕生し、世界に広まった。

・ということで基本的には株式で運用するもの。

確定拠出型年金のメリットとして所得税・住民税等の繰り延べがあるが、その本質は積み立ての原資を非課税所得にできることではないだろうか。

 仮に1万円積み立てるとすると、普通に積み立てる場合、税率が20%なら額面1万2500円を稼ぎ、課税後手取りの1万円を投資することになる。一方で確定拠出型年金であれば課税が繰り延べられるので稼いだ1万2500円のうち1万円が非課税のまま投資でき、2500円に対してのみ課税され2000円の手取りとなるので2000円を別の投資に投入することができ、計1万2000円を投資できる。積立NISA等を活用すれば、負担なく1.2倍近く積立額を増やせるはずである。これは無利子で2000円借りているのと同じではないだろうか。これは一般的な課税繰り延べの効果であるが、なんか無視されている気がする。

※計算を簡単にするために1万円が上限額と仮定。

 

 

 

素人ながら読み取れたこと

 企業型

・加入者と運用指図者は合計7,466,637人。これは確定拠出型年金全体の約75%。(内、10代0.6%、20代17.5%、30代24.4%、40代30.3%、50代24.0%、60代以降4.63% 男76.1%女23.9%)

・20代以下の人は運用額が30代の5分の1しかない。

・10代と20代、60代は預貯金が30~40代より10%高い。

・10代だけ突出してバランス型投信が多い(多分よくわかってないから響きで)。

・保険商品が年齢とともに好きになる。特に60代は保険大好き。(20代と比べ10%多い)

・30代40代で構成が似ていて、投信をもっとも好む。

・60代以降では投信の組み入れが減るが国内株式は減らさない。

・10~50代まで国内債券の比率は一定

・債権は全体に少ない。国内外合わせて約10%

・待機資金は少ないが最大の10代で0.9%ある

・国内株式を除いてパッシブ型が好まれ、76.6~87.5%を占める。国内株式はパッシブ型53.7%(国内株式はアクティブ型のほうが成績が良い商品があるためと思われる)。債権はよりパッシブ型が好まれる。

・元本確保型のみで運用しているものが34.1%。

 

 個人型 

・加入者と運用指図者は合計2,200,523人。これは確定拠出型年金全体の約25%(10代0.0%、20代5.8%、30代21.8%、40代35.8%、50代31.6%、60~4.97%)

・運用指図者が多い(ただし加入者の伸びが大きい)

・若年層が少ない(所得がないと始められないし、自主性に任せられている。10代加入者は187人資産額は全員で627万円。会社を退職したのかもしれない。)

・50代、60代は預貯金が30~40代より10%高い

・10代だけ突出して預貯金とバランス型投信が多い(やはり退職した人たちということか)。

・保険商品の伸び率が預貯金より高い(20代から60代で+20)

・国内株式、国内外債権投信の割合は年齢とあまり関係がない

・外国株式・バランス型投信の割合は年齢とともに下がる

・債権投信は全体に少ない(約9%)。

・待機資金は少ないが最大の20代で1.6%ある

・国内株式とバランス型を除いてパッシブ型が好まれ、76.1~80.8%を占める。国内株式とバランス型はそれぞれパッシブ型54.1%と52.8%(国内株式はアクティブ型のほうが成績が良いためと思われる)外国株式は最もパッシブ型が好まれる。

・全ての類型で年齢とともにアクティブ型の比率が上がる。

・10代はパッシブ比率が群を抜いて高い(10代は80~90%、他は40~90%)

 

共通

・企業型と個人型では、若年層において個人型がよりパッシブを好むが、年代が上がるとともに傾向が逆転する。特に国内外債権とバランス型で顕著。

・人数は企業型が多いが、伸びは個人型が上。

・コロナショックの影響は否めない。

・性差は性別ごとの年齢別データになっていないので不明。

MMFを買うものは居ない。

 

感想

面白いと思ったこと

・個人型は自主的に情報を集めて加入した人が多いと思われ、若年層ほどリターンの大きい株式を多く組み入れ、外国株式を国内株式よりも選好する傾向が強い。年代が上がるにつれ元本確保型の資産比率が奇麗に上昇していく傾向がある。企業型ではその傾向が弱く、勧められたので加入したが良く分からないので何となく選んでいる人が多いものと思われる。

・元本確保型商品においても、個人型で企業型より高齢者の保険組み入れ率が高く預貯金が低いのも、自ら調べて加入した割合が高いためと思われる。

・個人型の加入者187人のうちの数人は大儲けしたユーチューバーか何かかも知れない。

・企業型でも個人型でも国内株式の割合は年齢によらず一定なことは、高齢になるほど不合理な選択をする傾向を示しているように見える。

・結構パッシブ型が優れていることは広まっているようだ。

・受動的に加入した企業型でパッシブの比率が年齢の影響を受けないのは、年齢層による知識の差があまりないことを意味しているのかもしれない。

 
残念に思ったこと

・預貯金などという、説明するまでもなく恐ろしく無意味どころか有害な商品を多くの人が運用していること。ローリスクマイナスリターン。

・やっぱり元本確保型だけで運用している人が沢山いること。

・仕組み上、最初に多く積み立てる方が、退職間際に積み立てるより効果が大きいが、やはりお金がない20代の金額は小さい。

・アクティブファンドを買っちゃう人が沢山いる。バランス型のアクティブファンドって・・・。

 

不思議なこと

・敢えて若いうちに債権を買った人は、バランス型を買うより債権と株式を自分で混ぜたほうが信託報酬が安いと考えたのかもしれないが、そんな知識があってなぜ株式だけにしないのか。長期投資自体が十分なリスク分散なのに、リターンを下げる意味は何だろうか。債権に長期投資することはリスクの低下になるのか?

・個人型に限って、全ての投信の類型で年齢とともにアクティブ型の比率が上がっているが、どのような理由だろうか。窓口で勧誘されて騙されて購入している疑いが払しょくできない。なお、企業型の場合は個人に対して営業する機会がなく、手続きはネット。

・国内株式の比率だけが年齢の影響を受けないのは、やはり何かの信仰だろうか。信仰の介入は自然科学にとって有害である。金融は数学である。

 

考察

・証券会社は市場の伸びが大きい個人型で信託報酬の高いバランス型を買わせる営業を今後進めていくだろう(小並感)。

・海外株式の比率が他の投信よりも年齢とともに大きさがるのは、国内株式よりもハイリスクハイリターンですよっていう説明を鵜吞みにしている人が多いことの証左と思われる。

・元本確保型やバランス型という語感のいいものに運用が偏るのは、選択肢が多すぎるのが原因かもしれない。

 

提言

①おかねもちのおじいちゃんおばあちゃんは孫にideco代を払ってあげたらどうですか。

②そもそも歴史的にどういう経緯で生み出された制度なのか教育したほうが良い。

③将来は不安だけど、今は稼ぎのある人こそ始めたらどうだろうか。