料理の楽しさ。お部屋探しからすべすべのお肌まで。

 私は料理が好きだ。*1ここでいう料理というのは切って煮て焼いて盛り付けるだけのことではない。献立を考えたり、材料を買い出しに行くことも含まれるが、それだけではない。お皿を洗うところまでがお料理ですとかそういうことでもない。私が楽しいと思うのは、生活の営みとしての一連の流れとしての料理で、設備投資に始まり、調理を通じて、技術を身につけて、知識を増やし、感覚を養い、健康を保つまでを含む料理に関する総合的な作業体系だ。

 

 料理の始まりはクックパッドを検索することではない。キッチンを用意することから始まる。機能に対して予算や職場までの距離、そのほか住環境との兼ね合いで、長期的な視野に立って物件探しをするところから、料理は始まっているのだ。できれば三口コンロがついているくらいのキッチンが、作業スペース的にも望ましいなどと考える。ちなみに単身向けでもURや住宅供給公社の物件は立派なキッチンが備わっていることが多い。L字が使いやすいとか、アイランドに憧れるとか、そういうのを考えるところから楽しい。

 

 冷蔵庫や電子レンジ、棚などの配置計画を立てることも必要だ。基本的な調理道具に加えて、付加的なもの(ホームベーカリーは?コーヒーメーカーは?)は何を導入するのか、何をどれくらい作って、何の作業を効率化したいのか費用とスペースを勘案して決めていく。「うんうん、うちのキッチンには過不足なく道具がそろっているぞ。」と思えると嬉しい。食器類を集めるのは勿論楽しいし、スポンジや洗剤、炊事手袋なんかも定番が見つかると嬉しい。

 

 献立というのも、今日何を作るかとか、一週間で食材を余さずに使うとか、栄養バランスとかだけでのことではない。調理に上達の楽しみがあるように、献立にも知識が増えて、発展させていく過程に楽しさがある。

 

 そういう知識は分析的な視点を与えてくれるので、食べるときの楽しみも増える。食べることは、味や香りを楽しむのと共に、どうしてこんな味がするのか考える楽しさもあるし、加えて自らの体を構築する楽しさもある。今のところ、私は痩せているし肌も奇麗だ。

 

 すべすべのお肌はお部屋探しから始まっているのだ。面白いではないか。

*1:とても上手だとは言わない