味覚障害の話(実際どんな感じがするのか?)
大好きなハーゲンダッツも、ただの冷たく固まった油に。
※本記事は新型コロナウイルス感染症の後遺症としての味覚障害について記載したものではありません。
※新型コロナウイルスおよび新型コロナウイルス感染症による症状については、厚生労働省のウェブサイト等公的機関の発する情報を参照してください。他の情報はまあ滓みたいなもんです。
私の勤め先でも職域接種が来月上旬に実施される。勤め先は従業員1000人以上なのでグループ単独で実施するが、単独で実施できない中小企業が、複数合同してすでに打ち始めていたりと、逆に一歩遅くなっている。とはいえ自治体の接種を待っていると8月になる。混んでいたら9月だ。ちなみにコロナ差別とかワクハラとかは全くない会社です。まあまあ教養のある人が多くてよかった。
そんなことで、ふと味覚障害になった頃のことを思い出した。
味覚障害になった時の食べ物ってどんな感じ?
さて、新型コロナウイルスがこの世に生まれる前、私は胃腸風邪を引き、その時に一時的に味覚障害になった。一か月以上、香りは分かるが味が何も分からなくなった。
何の味も分からないので、食べ物は温冷と食感と匂いだけになる。味も分からないのに、今日は味するかな?と思って色々作って食べたので、思い出して書いてみる。
新型コロナウイルス感染症の後遺症患者で味覚障害になった人が実際にどう感じているかは分からないが、QOLが暴落するということを想像する助けにはなると思う。
カレーの場合
例えばカレーの場合。カレーの匂いのする暖かくてドロッとした油まじりの液体である。水溶き片栗粉に油を混ぜてカレー粉を投入すれば近いものが再現できるだろう。油入り味なしの餡のカレー風味。ドロッとしたラーメンスープの味なしバージョン。まじで気持ち悪い。
粥の場合
これはマシな方で、どんな粥も白粥になるだけ。ただしお米のほんのり甘い感じはなし。
ガムの場合
簡単に予想できるが、初めから噛み終わったガムである。タイムスリップガムと名付ける。味はしないがミント臭とスースーした感じはするのでオススメ。
うどん・そばの場合
茹でたそばを白湯につけた感じ。そばなら香りはある。
トンカツの場合
スープを取った後のカスカスの鶏むね肉(鶏むね肉でスープなんか取らないけど)に、下味をつけないで衣をつけてカリカリにした失敗作。モキュモキュとしている。
プッタネスカ※の場合
ニンニクやトマト、バジル、オレガノの香りはすれど味はしないので、つゆなし冷や麦をイタリア料理店の換気扇の前で啜る感じ。一番好きなパスタだったのに。
※アンチョビ・オリーブ・ナス・ケイパー・バジルなどの入ったトマト系のパスタ。
ハーゲンダッツのアイスクリーム
冷蔵庫の中で冷たく固まった油の塊をダイレクトに舐める感じ。地獄の味がする。ステーキの脂身が冷蔵庫で冷えてるやつとか。
チョコレート
上に同じ。匂いはする。
ハーブティー
オススメ。いい香り。むしろ独特の味が無くて香りだけになって新しい。
まとめ
油分の多いものは禁忌。粘性の高いものは特に気持ち悪い。栄養のためだからと一食分食べると気分が悪くなります。
あえてメリットを考えると、塩は入れる意味がないので入れなくなるし、良薬も口に苦くなくなるので、生活習慣病患者にはある意味健康にいいかも知れないが、生活は保障されるが楽しみの無い灰色の社会を舞台にしたディストピア小説のような暮らしになる。
新型コロナウイルス感染症の場合は味覚障害の他にもいろいろな後遺症が残る場合があり、それらが合わさった実際の感覚は分からないが、苦しいであるということの想像はつく。私自身は重症化のリスクは少ない類型に入るが、それでもやはり発症したくないと思う。