カヤトーストを食べる、8km歩いて団地を眺める。

 唇がひりひりする。顔や腕が火照る。七月の晴天に都庁前から方南町まで散歩に出たからだ。私はグーグルマップに行ってみたい場所—主に飲食店—を積んでいて、休日に出かけて消化している。そして目的地へ行くのに散歩を組み合わせることにしている。

 特に目的はないが、海の日を含む三連休の前後に一日ずつ休みを取って五連休としていたので、散歩に出ることにした。外出するのも億劫なれど、いざ外出すると歩いているだけでいい気分である。

 海の日の昨日は、リストからカヤトーストなるシンガポールのファストフードを提供する店を選んだ。最近ずっと胃腸の調子が悪く、一人前食べるのが辛いので、消去法で軽食を選んだのであった。

yakun.jp

 カヤジャム(ココナッツとパンダンリーフのジャム)と薄切りのバターをトーストで挟んだもので、温泉卵をディップしながら食べるのが朝食の定番だそうである。うまっ!激うま~💛という程ではないが、たい焼きくらいのつもりで軽くつまむにはちょうどいい。ファストフードとしてはクオリティの高いほうに思える。ラクサシンガポールチキンライスも手軽な値段で食べられるので、今度食べてみよう。

 

 さて、都庁前でカヤトーストを食べたあとは西へ向かって歩く。目指すは中野区方南町。これといった目当てはないが、入居を検討していたURやJKK(東京都住宅供給公社)の物件がどんなものか見てみるつもりだ(私は物件探しをするのが好きで、よくスーモとか内見系YouTubeチャンネルを眺めている)。URやJKKは供給に限りがあるが民間賃貸より段違いにお得なのでとてもお薦め。新しめな物件は設備が良い(床暖房があったり、単身向けでも三口コンロがあったり)し、広大な敷地に建っているので景観も良く、窓を開けば隣のおうちということもない。

 ということで、コンフォール中野新橋、コーシャハイム杉並和田、コーシャハイム中野弥生町を経由して方南町まで歩く。

 新宿中央公園を抜けて、首都高中央環状線を超えるとあとはひたすら住宅密集地である。別に何もない。一戸建て、恐ろしく古いアパート、福祉作業所、学校、駐車してあるキッチンカー、お揃いの自転車に乗っている白人男性二人、ホースで水をかける父と子供たち・・・それらをただ眺めるだけである。

 途中コンビニでデカフェ生茶を発見し購入した。これは不味い。うっすい緑茶であるが、緑茶の甘味などはなく、高温で淹れた緑茶にある渋みだけが薄くのこっている。

 そんなお茶を買ったコンビニの近く、最初に着いたコンフォール中野新橋は27戸しかないURとしては超小型の物件である。珍しく外観もお洒落で、1F限定でローズマリーの似合うお洒落な専用庭もある。周囲は住宅が密集しており景観は良くない。東向きのお部屋は午後になるととても暗い印象。

コンフォール中野新橋(東京都)の賃貸物件|関東エリア|UR賃貸住宅

 

 コーシャハイム杉並和田はごく普通のマンションの外観である。南側は川を挟んでマンションで明るい。西側は広い芝生広場になっていて明るく景観も良さそう。ただし芝生広場はどうやら新興宗教の施設のようである。東側は樹木に覆われた公園だが、東側の宿命として午後は暗いだろう。あんまり好きじゃない。

 

 コーシャハイム中野弥生町は新しめのマンションである。高台に位置し全方位で景観がよさそうであるが、南東側の丸の内線車両基地の影響は不明。公園側の棟は特に景観が良いだろう。

 

www.to-kousya.or.jp

 

 終着地の方南町は、駅前だけかなりローカルな雰囲気の街である。方南通り沿いの短い区間だけアーケードがあり、昭和感が強いがとても短い区画だけである。わざわざ観に行くような商店街ではないが、そういう商店街に出会えるのも、目的を定めない散歩の魅力である。

 

おさんぽ距離:約8㎞

 

 会社で同僚にどこへ行っていたのか聞かれたら、おさんぽくらぶで散歩に行っていたと答える。